有安さん脱退で気になるのは歌唱力の低下ではなく、ビジュアルの均質化です

 有安杏果さんの卒業公演に参加してきました。
 個人的に、ももクロはもう4人のつもりでの参戦でしたが、1曲目の『Z伝説』で「ああ、これを聴くのは最後かも」とうるっときたし、杏果なしに成立しない楽曲のメドレーでジンときました。
 個人的なハイライトは杏果からモノノフへの最後のメッセージで「10周年は自分もいるものだと思った」発言のあとのモニターに抜かれたあーりんが激怒っている表情。しびれました。最高やぞ、あーりん!

 

 杏果が脱退することで言われているのはパフォーマンスと歌唱力の低下です。パフォーマンスに関してはこれまでの曲を歌う際に4人になることで多少の寂しさを覚えることになると思いますが、今の4人の実力があれば不安はありません。
 歌唱面ではあーりんへのパート割が増えるような気はしています。でもあーりんならオラオラ歌唱はできるはずでしょうし、彼女なりに消化してくれる気がする。しおりんとれにちゃんはあの不安定さが魅力でもあるので、できる範囲で努力してくれればいいし、新曲はしおりんのキーに合わせればいいよ。

 

 それよりも個人的に懸念しているのはビジュアルの均質化です。それは紫、黄色、赤、ピンクと似た系統の色ばかりになってしまうことではありません。

 杏果は148cmと小柄で、本人は気にしていたけれどエラが張っていた。私はエラなんて全然気にならなかった。むしろそれが杏果の個性で、ももクロの中での記号でもあったと思っています。5人の中でスパイスになっていた。
 杏果が抜けて気になるのはビジュアルが似かよること。れにちゃん、しおりん、あーりんは顔の造形がコンサバです。同じとまでは言わないけれど、近い。
 猫背、手足が長い、丸顔と身体的特徴はあるけれど、モノノフじゃなかったらそんな細かいところまでチェックしないよ。しかも今はしおりんが茶髪とはいえ、髪の毛の長さも髪型も似ているし、身長も同じくらいだし。
 これからグループはソロ活動を充実させていくフェーズに突入しています。

 それを見越してのイメージカラー分けだったのかもしれないけれど、個人活動にイメージカラーは関係ありません。

 十把一からげのグループならともかく、4人中3人が似た顔ってモノノフ以外には区別しづらくないか? てか、同じようなビジュアルのメンバーばかりいるグループって、新規で応援したくなるかなぁ。ドルオタ以外からすると、十把一からげのグループと変わらないような気がする。やっぱり最初はビジュアルで入るものだから、いろんなタイプがいる方が楽しい。

 国民的グループになるには、メンバーと違う世代の人にも個人を認識してもらわないといけないし。そう考えるとSMAPも嵐もメンバー全員顔の系統が違うって、ジャニーズってすごいな。


 各人の個性を際立たせる一環で、もっとビジュアルも差別化してほしい。整形は難しいだろうし、みんなの今の顔が好きなので、せめて髪型だけでも。しおりんがショートカットに戻すとか(個人的にショートの方が好きなのもあります)。

 しおりんの巻き髪は、ハマりすぎて赤文字っぽくなるから嫌っていうのもあるんだけど、しおりんならもっと冒険できるよ。

 まぁビジュアルの均質化が気になるのも、あーりんのビジュアルが仕上がっている今だからこそなのかもしれないけれど……。


 イメージカラーなしでも、れにちゃん、夏菜子、しおりん、あーりんとモノノフ以外が認識できるまでになってほしい。
 5月23日の東京ドーム公演までに劇的なビジュアルチェンジは難しいかもしれないけれど、より個性が際立つグループを目指してほしい。


 杏果脱退で他界するのはもったいない。今は国立よりも大きな壁がある。2018年はももクロをもっと見る。